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2018.12.12
【神谷浩史】「NHK プロフェッショナル 仕事の流儀」に出演決定。2019年1月7日放送! | 声優メモ帳
http://seiyumemo.blog.jp/archives/9956383.html
神谷浩史
「声優って作品だったりキャラクターとかがないと存在できないので」
神谷浩史
「自分で仕事は作れないし、常に己との戦いだし。成功しても誰も褒めてくれないけど、失敗したらむちゃくちゃ言われるし。どこまでその答えに寄り添った音が作れるのか」
ナレーション
「声優・神谷浩史。その声で数々の作品に魂を込めてきた」
ナレーション
「去年3月、日本アカデミー賞では出演したアニメ映画が最優秀作品賞を獲得。業界最大の顕彰式では数々の栄冠を手にするなどその存在感は圧倒的だ」
音響監督・鶴岡陽太
「息だけに対するすごい臨場感とか。役としてそこにいるっていうことがリアル以上にリアル」
ナレーション
「今回、声優界屈指の実力派と言われる神谷に5ヶ月間密着した。カメラが見たのは名声の影で悩みもがき続ける43歳の男の姿だった」
神谷浩史
「決まんないもん。全くですよ。オーディション落ちまくりですよ」
神谷浩史
「自分が持ってない才能に恵まれてる人を見るとやっぱ羨ましいなと思いますよ」
神谷浩史
「現場に行くのは怖いし、台本もらって“うわ~難しいな~全然理解できねえや”って」
ナレーション
「声優志望者が年間3万人とも言われるこの世界。生き残れるものは極僅かだ]
神谷浩史
「この仕事始めてからこっち安定なんて一切ないですから。ハングリー精神ですよ」
ナレーション
「己が発する声だけで生きていくその覚悟とは一体」
ナレーション
「挑むのは新感覚の朗読会。それは声優の可能性を見出すための勝負の舞台」
神谷浩史
「どうせやるんだったら誰もやったことがないような。自分が想像している範囲のものしかできないってつまんないなって思うんですよ」
ナレーション
「神谷は自問し続ける。この仕事の本質とは……何か。自分は何を求められているのか。分かっているのはこの声だけが頼りということ」
プロフェッショナル 仕事の流儀 file:379
答えを求めて、声を探す
ナレーション
「声の仕事だけで終わらないのが今どきの声優なんだそうな」
神谷浩史
「おはようございます。よろしくおねがいします」
ナレーション
「この日は神谷が声の出演をした特撮映画の舞台挨拶。スーパー戦隊シリーズの劇場版、その中で神谷はヒーローたちを率いる司令官の声を演じた。作品での仕事ぶりはもちろん、最近は声優自身にもタレント性が求められている」
取材スタッフ
「舞台に出ることは嫌ですか?嬉しいですか?」
神谷浩史
「嫌ですよ。向いてないから声の仕事してるのに(笑)なんで人前に自分の身をさらさないといけないのかよくわかんないです(笑)」
ナレーション
「手にしていたのは今回の映画の収録で使った台本。自宅から引っ張り出してストーリーを確認していた」
神谷浩史
「舞台挨拶でしゃべらないといけないんで、どんなだったかなと思って持ってきました」
取材スタッフ
「まめというか生真面目ですね」
神谷浩史
「生真面目というか、何でもそうなんですけど。それは誰でもできるじゃんっていう努力だと思うんです。自分に自身がないんで、誰でもできる努力をやっておかないといけない気がしてしょうがないんですね」
ナレーション
「大御所と呼ばれるベテランが声優陣が活躍するなか、神谷は中堅のエース。これからの声優界を担うと期待されている」
ナレーション
「だが自身は時代が求める声優のあり方について自問し続けていた」
神谷浩史
「なんだろうな。主は作品にあるべきだと思っていて。作品ありきでその作品を作る上で必要な存在ですよね。それが正しいかも」
神谷浩史
「理想としては自分の気配を消して、作品の一個の歯車に徹するっていうことが僕が目指しているものなんですよ」
ナレーション
「神谷の言う作品の歯車になる仕事が入った。あの人気アニメのアフレコだ」
ナレーション
「神谷は本作で最強の兵士とされるリヴァイという重要キャラクターを演じている。原作の時点で高い人気を誇るキャラクター。アニメでその声を演じる神谷のプレッシャーは計り知れない」
ナレーション
「テストが終わると音響監督から細かいリクエストが入った」
音響監督
「“ああ知ってる”ってブレス(息継ぎ)が長くて、それもう任せるから。そっけない対応」
神谷浩史
「そっけない感じがいいってことですね」
ナレーション
「絵が完成していない状態で細かいニュアンスをイメージするのは容易ではない」
ナレーション
「更に次のシーンでも細かいリクエストが続いた」
神谷浩史
「行くぞ。今度はこっちから仕掛ける」
ナレーション
「敵地に奇襲を仕掛けるシーン。大声は出せないが離れた味方に号令をかけるというリアリティを声で演出しなければならない」
音響監督
「あんな遠くにいるあいつらに号令かけているんで、“行くぞ”っていうのは彼らを意識して号令をかけてもらっていい?」
神谷浩史
「やってみます。でも多少声出しちゃうとバレちゃうわけですよね」
音響監督
「でも、もう突入だからね」
神谷浩史
「行くぞ。今度はこっちから仕掛ける」
制作スタッフ(音響監督?)
「はいカット。どうでしょう?やりすぎ?」
制作スタッフ(監督?)
「これはこれで(声が)出過ぎかなとも。真ん中辺くらい」
神谷浩史
「行くぞ。今度はこっちから仕掛ける」
ナレーション
「制作者が求めるものにどこまでも答えようとする神谷。信頼は絶大だ」
音響監督・三間雅文
「思ったものを必ず返してくれる。思った以上のものがサプライズで乗っかってくる。というかくさらないからだと思う、彼が。“できねえよ、そんなの”じゃなくて、できるためにはどうしたらいいんだってことを常に前向きに考えているところ」
ナレーション
「そして神谷はOKが出ても決して表情を緩めない。声優として自らに課す一つの思いがある」
神谷浩史
「上がりはないんですよ。芸術家じゃないんで僕ら。プロの人たちって誰かがOK出すんですよ。だから納得しようがしまいが、そこで作業終わるんですよ。強制的に。そこまでで自分が納得するものを提出しない限りはずっと悔いを残し続けることになるんですよね。努力しなかったらしなかったなりの音になっちゃうし、努力したらしたなりの音になるし、それはどの作品もそうなんですけど。もっと良いものができるんじゃないかって毎回思ってます」
ナレーション
「自ら出来上がりに終わりを決めない神谷。その姿勢は徹底している。外国ドラマの日本語吹き替えでのことだった」
ナレーション
「神谷が演じるのは事件解決に挑む特殊部隊の指揮官だ」
神谷浩史
「でも短いセリフが今日本当に変なんだよな全部」
ナレーション
「デンマーク語から日本語に翻訳された台本。神谷はあるシーンのセリフに違和感を感じていた。それは事件現場に特殊部隊が突入。それを知らされていない仲間が司令室に入ってくるという場面だ」
神谷浩史
「ルイーセ、出てけ!」
ナレーション
「神谷はこの“ルイーセ、出てけ”という一言に引っかかりを感じていた。テストが終わり特に修正もなく本番に入ろうとしたときだった。神谷が演出家に声をかけた」
神谷浩史
「43ページの“ルイーセ、出てけ”もここで急に激昂するのも確かにおかしいので」
演出家?
「焦ってる感じでしょ?(突入を)知らせたない。ルイーセには内緒でやってるわけだから」
神谷浩史
「焦る感じかなんですか。怒ってる感じじゃなくて焦ってる感じ」
神谷浩史
「にしては言葉がちょっと強えなと思って。“出てけ”っていう言葉が。でもこれ以外ないですもんね」
演出家
「そうね……“出てろ”」
神谷浩史
「“ルイーセ、出てろ”」
ナレーション
「神谷の発した疑問をきっかけに焦りの感情を表現すべしという結論に至った」
ナレーション
「神谷は常にキャラクターの心の動きを徹底的に突き詰める。それは吹き替えだけではない。ナレーションでは登場人物の雰囲気や番組全体のトーンを声の力で演出する」
神谷浩史
「“このメニューにしたんだ”を勝手に“このメニューにしたんだそうです”にしちゃった」
制作スタッフ
「これ良かったですよ。今のところはバッチリでした。逆に良かったです。ありがとうございます」
制作スタッフ
「うまい。さすが」
ナレーション
「現場現場で神谷は自分に何ができるかを追求し続ける」
神谷浩史
「この人が期待してくれている以上、その期待は裏切りたくない。その期待に応えたい。でもその期待を大きく上回る何かを常に提出したいっておもってはいるけど、それが難しいってことも知っている」
神谷浩史
「僕の性格かもしれないですけど、褒められても疑っちゃうような性格なんで。あんまり褒められている感覚はないですよね。いや、自分の中にこういう反省点があるっていうのを抱えている以上は」
ナレーション
「なぜ神谷は相手の期待以上のものに拘るのか。そこに神谷の神谷たる流儀があった」
神谷浩史
「責任感だと思いますよ。その場その場のね。その瞬間その瞬間やらなきゃいけない。果たさないといけない役割をやろう!」
神谷浩史
「よく七色の声みたいな感じで、まるで別人みたいな声質でお芝居される方もいらっしゃいますけど、僕はそういうタイプでは残念ながらないので」
神谷浩史
「向こうが求めている以上の何かを提示しないと、次も求めてもらえないんじゃないか」
神谷浩史
「今の不安ていうのはずっとですよ、ずっと思ってます。この仕事を始めてからこっち安定なんて一切ないですから」
神谷浩史
「何にも頼りになるものがない」
制作スタッフ
「なんかクヨクヨしてる?」
神谷浩史
「いや、大丈夫かなと思って」
神谷浩史
「今回は短期雇用だったな。よし、また新規雇用目指して頑張ろう」
ナレーション
「オファーがなければ収入ゼロという厳しい現実。そして自分の自身のなさを埋めるため、努力し続ける神谷。そうまでしてなぜこの仕事にのめり込むのか。聞くのは野暮か」
神谷浩史
「僕、なんだかんだいって現場にいることが好きなんですよ。だからそこに居続けるための努力をしているんだと思います」
神谷浩史
「作品やってるときは楽しいです。そんだけです。帰ります(笑)さようなら(笑)お疲れ様でした。また来週」
続きは後日。
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